インタビュー09

高校進学のときから建築を志して。

住宅のチラシで間取り図を見るのが好きな子どもでした。高校、大学と建築科で学び、就活もハウスメーカーを中心に探しました。なかなか決まらない中、ふと「本当に規格住宅の設計がしたいのか」疑問が湧いてきたんです。大学の課題で大規模な施設を設計する際も、必ず家具の配置を踏まえた小さなスペースから先に考え始めていたことを思い出し、自分はインテリアをやりたいんじゃないかと。
カンディハウス(当時の社名はインテリアセンター)は家具販売だけでなく空間提案もする会社として知られていました。大学の先生も「設計事務所やゼネコンと対等に仕事ができる企業だから」と推薦状まで書いて勧めてくれましたが、思い返せばカンディハウスとはほかにいくつも縁があったんです。
高校時代、卒業制作を「日本建築学会 北海道支部 卒業設計優秀作品賞」に出品したことがありました。幸運にも工業高校の部で金賞に選ばれ、その作品展の会場がカンディハウス道央支店。こんな素敵な家具屋さんがあったんだ!と強く記憶に残り、大学に入ってからはショップでカタログをもらって来て、課題の図面に落とし込む家具をその中から選んだりしました。さらに、就活を始めてから気付いたのですが、大学の校舎でもカンディハウスの家具が使われていたんです。何も知らずにそれに触れ、身近に感じていたこともカンディハウスの志望動機に繋がったように思います。


採用試験に合格。勤務地は旭川。

入社が決まり、配属されたのは営業部の旭川支店。親戚がいて割合身近な旭川でしたが、最初の頃は家族や友だちに会いたくて、休みのたびに地元に帰っていましたね(笑)。営業の仕事はお客さまの喜びもクレームもダイレクトに受けるので、やりがいがあって好きでした。特に新築案件の図面に家具をレイアウトする仕事を任せてもらい、建物が完成して家具が並んだ空間を見たときの達成感は忘れられません。それが自信になって次も頑張れる、その蓄積が今に繋がっているのだと思います。


大変なこともあるし、ときには辞めてやる~!と思うこともあったのですが、仕事はコロコロ変えるものじゃないと考える冷静な自分がいて。会社はそこに自分の居場所を確立できて初めて、喜びや成果が生まれます。私の場合は、自分がカンディハウスの家具を使って実感している「本当に気に入った家具を毎日使う充足感」をお客さまに届けたいという気持ちを大切に、自分の働く意義を見出してきた気がします。
営業時代に社内で、全国のカンディハウスショップのブランディングを強化する「しつらえプロジェクト」がスタートしました。私も中心メンバーのひとりとして参加し、全ショップでのしつらえによる統一イベントの開催企画、イメージを言語化する「感性マーケティング勉強会」、張地選定などのプロジェクトを経て、カンディハウスの「3つのスタイル」を構築。そして2018年の50周年事業では、全国のショップをリフレッシュするなど忙しくも楽しく取り組みました。その後さらにこのプロジェクトを推進していくにあたって、2018年4月にデザイン企画本部に異動になったわけです。

企画本部はブランディングを担う
社長直結の部署。

デザイン企画本部は、しつらえや展示のプランニング、ビジュアルなど、コーディネートを含めたカンディハウスのイメージづくりが最重要な業務です。またすべての情報を一元的に取り扱い、何をどの媒体でどう発信するかを考える部署でもあります。仕事はカタログやDMなど印刷物の制作、SNSやメルマガ、オンラインショップ、ホームページといったWeb全般の管理、新聞や雑誌に出稿する広告の制作やメディア対応など多種多様。製品のラインアップについて廃盤品の選定、価格の見直し、新製品のプロモーション企画を進めるのも私たちの仕事です。営業のときは目の前のお客さまを見ていましたが、今は全国を見渡す視点を持つようになりました。
2021年から部長になりましたが、難しさをひしひしと感じています。管理職は自分の仕事をしつつ、ほかのスタッフに能動的に動いてもらわなければならないので、その人のやりたいこと向いていることも考慮しながら、持っている力を発揮できるよう気遣います。もちろん仕事は100%やりたいことだけとはいかないので、その先は本人が切り拓くしかありません。こちらは、その人が培った能力を生かせるよう面談などでコミュニケーションを取り、長く働ける職場づくりに努めています。個人的には、いつでも話しかけやすい存在でいたいですね。かと言って甘くなく、でも恐くなく(笑)。そのためにも自分が安定していられるよう心がけています。

女性だから、でなく人間としていい仕事を。

「女性部長」とよく言われますが、私自身はいい仕事をしたいだけで、それを性別に関係なく認めてもらえたと考えています。女性は子育てとの両立など難しい面が多く、管理職の数が少ないのは自然です。今よく言われる女性活躍社会というのも、私はあまり意識してはいません。ただ入社したての頃、女性の先輩に憧れてその人を目標に頑張れたので、今度は私が誰かの目標になれたらいいなと思っています。カンディハウスは変化に対し比較的柔軟な会社。自分次第で、やりたい仕事も実現しやすい環境です。自分と向き合い、本当に何をしたいのか見つけてほしい。焦らず、まわりに影響されないことも大事です。

忙しい日々、最高の癒しはペットの犬です!5年前からパピヨンを飼っていて、疲れて帰っても一瞬で幸せな気持ちになれます。休日はよく家族で散歩に出掛けます。喜んで走り回る姿を見るのが私のリフレッシュです。

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